あらゆるもののコード化 -記号学とEverything as Code-

1 コードとは

コードとは、広義には記号の体系です。
では、自然言語とは何が異なるのかというと、コードは自然言語のような曖昧さを排除し、厳密な意味を持つ記号の体系であるという点です。
また、その記号は文字情報でなくても構わず、図像や音声もコードとして扱うことができます。

2 Everything as Code

ファイルにはテキストファイルとバイナリファイルがあります。
テキストファイルは実際ある種のバイナリファイルですが、人間が読めるようにエンコードされたものです。
Everything as Codeの思想では、テキストファイルを編集することが中心になります。
この考え方は素晴らしいものだと思います。私たちはよりテキストファイルを編集するようになります。
コードも設定ファイルもドキュメントも、すべてテキストファイルです。
テキストファイルを編集するためのツールとしてvimは非常に優れています。

また、Gitもテキストファイルの変更履歴を管理するための優れたツールです。

2.1 どのようなファイルであるべきか

Everything as Codeの考え方に基づくと、ファイルは以下の特性を持つべきです。

Declarativeであるとは、ファイルの内容が手続きではなく状態、何をするかではなく何であるかを記述していることを指します。
Idempotentであるとは、同じ操作を何度行っても結果が変わらないことを指します。
Diffableであるとは、ファイルの変更点を容易に比較できることを指します。
Reproducibleであるとは、同じ入力から常に同じ出力が得られることを指します。
Composableであるとは、ファイルの内容が他のファイルと組み合わせて使用できることを指します。

2.2 テキストファイル

テキストファイルはバイナリファイルを文字コードによってエンコードしたものです。
たとえば、UTF-8によって書かれたHello.txtというファイルがあるとして、
		
Hello, World!
		
	
このファイルは、バイナリデータとしては以下のように表現されます。
			
48 65 6c 6c 6f 2c 20 57 6f 72 6c 64 21 0a
		
	

このバイナリデータをUTF-8として解釈すると、"Hello, World!"というテキストになります。

3 Everything as Codeの問題点

Everything as Codeの考え方にはいくつかの問題点があります。
まず、この思想はコードを読めば理解できるという前提に基づいています。
しかし、実際にはコードはブラックボックス化したライブラリのインポートや、複雑なアルゴリズムの実装など、コードを読んでも理解できない場合があります。
また、テキストファイルとして表現できない情報も存在します。
たとえば、データベースの状態はテキストファイルとして管理することが難しいです。

この問題は、言語の限界に起因します。
人は言語によって思考し、コミュニケーションを行いますが、言語には表現できる範囲に限界があります。
したがって、すべてをコード化しようとする試みは、言語の限界に直面することになります。
しかしそれは同時に、人間にはそうするしかないという現実を受け入れることでもあります。

4 コードを生み出すコードを書く

Everything as Codeの考え方を実践するためには、コードを生み出すコードを書くことが重要です。
たとえば、設定ファイルを自動生成するスクリプトや、ドキュメントを生成するツールなどです。
これにより、手動でファイルを編集する手間を省き、一貫性を保つことができます。

5 結論

Everything as Codeは、あらゆるものをコードとして扱うという強力な考え方です。
この思想は、コードとは何か、言語とは何かという根本的な問いに直面します。
記号学の観点からコードを理解し、その限界を認識することが重要です。
さらに、コードを生み出すコードを書くことで、Everything as Codeの実践を促進できます。
最終的には、この考え方が私たちの仕事や生活をより効率的で効果的なものにすることを期待しています。